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コンクリートの価格上昇、原因と今後の見通しは?

9月28日

読了時間:3分

トータルサポート株式会社

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ここ数年は建設資材の価格高騰が問題となっています。


建物の建築に欠かせないコンクリートも価格上昇が続いていますね。

この価格上昇は未だに天井が見えません。


この記事では、コンクリートの価格上昇について、解説していきます。




1.コンクリートの価格


①コンクリートの価格推移

ここ数年は世界的に建設資材の値上げが続いています。

特に、2020年から2022年にかけての木材や鋼材の価格高騰は深刻でしたが、2022年後半になり、木材は下落し鋼材は高止まりし、価格は落ち着きました。


一方で生コンクリートの値上げは留まるとこを知りません。

一般財団法人・経営調査会が好評している建設資材価格指数によると、2015年から現在まで生コンクリートの価格は20~200%程度まで上がっております。


状況が変わり下落に転じる気配は今のところは感じません。


参考:一般財団法人・経済調査会(https://www.zai-keicho.or.jp/)


②コンクリート原材料の価格推移

コンクリートの原材料は骨材(砂利・砂)とセメントです。


これらコンクリート原材料の価格推移も、建設資材価格指数で把握が出来ます。

それによると、2015年から現在までセメントは117~168%、骨材は100~148%上昇と、セメントの上昇率が著しいと分かります。



2.原因


①砂不足

世界中の多くの地域で砂不足が叫ばれています。

実は砂が天然資源の一つですが、世界中で使用され続けているので、慢性的な不足を生んでいます。

需要に供給が追い付かず、砂自体の価格も高騰している事が、生コンクリートの価格高騰に繋がっています。


①ロシアのウクライナ侵攻の影響


・石炭の高騰

セメントの生成には高温焼成の工程があります。

この高温焼成の工程には、大量の燃料が必要となりますが、日本産のセメントには燃料として、ロシア産の石炭が使用されています。


ロシアがウクライナに侵攻した事で、石炭の価格が急上昇したことが直結。

石炭の価格高騰はセメントの価格高騰へ繋がり、セメントの価格高騰が生コンクリートへも影響しています。


・原油の高騰

輸送コストは原油価格に大きな影響を受けます。

ロシアからの原油供給量が減少した事で、原油価格はここ数年で大幅に高騰しており、それが生コンクリートの価格にも反映されていると考えられます。



3.今後の見通しは?


ロシアとウクライナの情勢が落ち着き、ロシアとの関係が改善されれば、価格高騰も止まるでしょう。

しかし、国際的な大きな問題という事もあり、早期解決は難しいかと思われます。


また、生コンクリート協同組合による、絶対的販売体制下では価格競争は起こりにくく、他の資材の様に短期間で価格が変動する事は殆どありません。


上記2点から、今後も価格は下がりにくい、と予想されます。



4.では打開策は?


社会全体が脱炭素に向けた取り組みを意識し始めています。


国内のセメントメーカ―の中には、二酸化炭素排出の減少を目的に、石炭の使用量減少を探っているメーカーもあります。

製造に必要な燃料(石炭)が減れば、価格も抑えられるかもしれません。


また、脱炭素に向けた取り組みは、輸送コストの削減にもなります。


脱炭素が今後の大きなカギを握りそうですね。


東京都地区生コンクリート協同組合(https://www.t-namakyo.jp/index.html?j=3&n=2)

9月28日

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